企業規模が巨大化すれば、積極的な分社化もしばしば行われますので、グループ全体の求心力向上やグループ・シナジーの強化は簡単ではありません。従って、グループブランドの明確な位置付けや具体的なグループブランディングの推進が、そのための有効な手立てとして期待が高まっていると考えられます。グループ企業を束ねるという意味におけるグループブランドは、製品やサービスが基本の一般顧客というよりは、グループの相乗効果が活きてくるビジネス顧客/取引先やグループ企業社員に対して重要になってきているのです。

後者のB2Bやインターナルの場面やプロセスにおけるブランディングは、B2Cの場合より、ブランドの実体(ブランド関連用語参照)と一体となったコミュニケーションを心がけることがより重要です。単なるイメージ情報が介在する余地が少ないので、B2Cの場合と同じ手法では効果がありません。当然ですが、専門家で情報受容量の多いビジネス顧客/取引先やグループ企業の社員は、ビジネスに直結した実体情報を求めているのです。グループの相乗効果は実際どのような時に存在し、感じられるのかを丁寧に辿るための調査が必要になります。その上で、各社の独自性/個性とグループ全体の共通性の適切なバランスを作り出していくことがポイントとなるのです。

コーポレートブランドは、本来一つの会社の社名、組織と一体のものとしてスタートしますが、事業が多様化し、組織も複数の会社に分かれてくると、ブランドは親会社から遊離して独自の位置を占める存在となります。そして、ブランドプロミスやブランド体系(ブランド関連用語参照)もB2CとB2Bや社員の場合では夫々に異なる「ブランド分化」が始まり、様々な問題が現れてくるのです。

例えば、一般顧客の場合は、その小さな記憶に留めるためにはブランドは簡単でなければいけないという要請があり、事業ブランドの多様化によってはコーポレートブランドの下で関連付けるブランドを絞り込まなければならないという問題に直面しますが、情報受容量の多いビジネス顧客やグループ企業の場合には、逆にグループの相乗効果等に関する情報が不足していることが多く、もっと欲しいということになります。大きくなり過ぎたグループ組織とブランドの遊離のためにこの種の問題が生じていることが、グループの一体感や求心力の低下に繋がっていると考えられます。

グループブランディングについては、特にグループの相乗効果や求心力を問題にするB2Bやインターナルの場合には、上記のようにB2Cの場合との違いや関係を念頭におきつつ、適切な実体的アプローチを採ることがポイントとなります。

参考:インターナルブランディングB2Bブランド/ブランディング

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