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ブランド経営あるいは統合ブランディング(トータル・ブランディング)は、ヴィブランドが創立以来主張しているブランディングの最も重要な側面を指すキーワードです。ブランド経営はブランドを機軸とした企業経営の考え方ですが、その最も重要な要素は企業活動における様々な統合性の確保と言うことにあり、その意味で統合ブランディングを進めることと同じです。
ブランドの価値やブランディングの効果を高めるためには、ビジネス戦略(企業/事業戦略)とコミュニケーション戦略をブランド戦略で統合することが必要な他、ブランド戦略の柱としてのブランド体系(ブランド関連用語参照)の整合性、社内外/地域間/グループ企業間での一貫性、更には時間軸の上での一貫性が確保されていなければなりません。さもなければブランドは強化されないばかりか、消耗してしまうことになりかねません。この考え方としては当然のことが、実は社内外の組織の壁等のために実現が大変難しく、実態は大きな問題を抱えていることが多いのです。
具体的な方法論としては、統合性を確保するためには、まずブランディングの位置付けがトップに近く高いものである必要があります。そうでなければ、組織間の連携や社内への浸透が思うに任せませないからです。
次に具体的な指針としてガイドラインマニュアル(ブランド管理担当者向けのマニュアル)の整備が必要です。ところが、これまでブランドのガイドラインと言えば、ビジュアル・アイデンティティー・システムやルック・アンド・フィールといったデザインやコミュニケーションに関するガイドラインが多く、肝心のブランド戦略の記述はあっても簡単なものにとどまり、従ってブランドの実体を造るためのビジネスプロセスへの翻訳は触れられないか極めて浅いものがほとんどでした。ビジネスの実体への浸透が図られなければ、限界がすぐにやってくることになります。
更に各ビジネスプロセスそのものの中に入っていくと、ブランドコミュニケーションと製品開発の方向性が合わない等、様々な面での現実の不整合や矛盾が問題となります。ここでは、正にビジネス改革そのものが必要になってくるのです。例えば、インターナルブランディングのためにブランドブック(一般社員のためのガイドブック)の制作や、ブランド浸透のためのイベントが行われることがありますが、人事評価やインセンティブ等のシステムにブランドの精神を埋め込むことの方が余程重要である場合が少なくありません。

このような問題がなかなか解決されないのは、社内におけるブランディングの位置付け、ブランディング関係組織間の壁、これを支援するはずのブランド・コンサルティング/デザイン/コミュニケーション業界のあり方に問題があるからです。即ち、内外のブランディング実施主体が統合されていないのです。
これらの問題を全て乗り越えられるのは、トップをおいて他にありません。ブランドの考え方を経営の隅々にまで浸透させるには、正にトップの視点で企業活動の全体を統合的に捉え、指針を与え、観察していくということが必要です。反対にトップの意思を大きな組織に浸透させる有効な手立てこそがブランドであるとも言えます。CSR(Corporate
Social Responsibilities:企業の社会的責任)がコーポレートブランディングに繋がる活動の一つとしても話題となっていますが、これらの非営利的活動の実践も、トップの意志や支持なくして不可能です。いずれにしても、ブランドの考え方を核として経営全体を統合する「ブランド経営」が情報化社会における今後のマネジメント・スタイルの主流となってくるでしょう。
参考:財界2004年6月8日号「トップが見せるブランド経営」
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